「なぁ、御堂ってさ、恋人とかいんの?」

最近やたらと顔を出す元同僚、本多の半ば強引な誘いで訪れた小料理屋。
取引先から電話が入り携帯を耳に当てながら遠ざかっていく御堂の背中を見ながら、本多が克哉にそう切り出した。


やや色素の薄い眉が片方持ち上がる。
「どうして」
腹の内で「やはりな」と納得しながら、そ知らぬ顔で聞く。
本多は「うー」とか「あー」とか無意味な声を上げて幾度か頭をかき、散々視線を散らした。
本当にわかりやすい。

本当のことを言うのが不都合だから適当な理由をいいます、と宣言しているような動作だ。

「その、あれだろ、御堂って厭味なくらい顔も良いし仕事も出来るし金も有るだろ、なのに女ッ気を感じないからさ。
 実際どうなんだろうなーと思って。ほら、お前だったら毎日一緒にいるんだからそういう会話もするだろ」


支離滅裂だ。
これはもう嘘が苦手とかそういうレベルではない。


(隠す気があるのか、コイツは)


克哉は何も言わず、本多を見て無言で何事か促す。
案の定、嘘のつけない男は早々に白旗を上げた。
「ああ、もう、ホントお前には嘘がつけねぇ!」
知っている、と頭の中で返事をする。
加えて、今から本多が言おうとしている本当の理由も看破している。
「その、さ・・・なんつうか、俺、御堂に惚れちまったみたいでさ
 ・・・・男同士だって以前に相手が相手だから殆どダメ元っつか、いや、最初は諦めようと思ってたんだけど、でも」
顔を真っ赤にしながらシドロモドロに言い連ねる本多を横目に、克哉は内心で溜息をついた。

そんなもの、要領を得ない言葉で言われずとも見ていれば一目瞭然だった。

初対面からこちら、あれほど御堂のことを嫌っていて顔を合わせればつっかかっていた奴が、最近以前よりも足しげく克哉たちの会社に訪ねてくる。
お目当ては明らかに御堂だ。
いつから本多の態度が変わったのか克哉にも定かではなかったが、新会社設立後もしばらくは以前と同じく互いに互いを“いけすかない”カテゴリーにいれていたはず。
しかし克哉目当てに会社を訪ねる内に話す回数が増えたのを一因に、双方の態度が軟化した。
最初は克哉もそう気にしていなかった。
視界の端で不毛な煽り合いを繰り広げられるよりよっぽど楽だ。
本多に嫉妬する御堂を見ているのも中々に愉快であったし。

だがそれを放置した結果がこれだ。


御堂は微塵も気付いていないが、本多の彼を見る目には明らかに恋に焦れた色があり、時折欲もそれに加わる。



全く、面白くない。



(まあ、コイツの迂闊さは賞賛すべきだな)

御堂の恋人たる克哉に相談するなど、敵に塩どころか武器弾薬食料その他諸々全てを贈呈するようなものだ。
馬鹿が、と、今は御堂の魅力を列挙し始めた本多を鼻で笑っておく。
その本多が急に黙った。
「すまない、水を差したか?」
半個室になっているスペースに件の男が入ってくる。
「いや。何か問題でもあったのか?」
携帯をテーブルに置きながら克哉の隣に腰を下ろす御堂に聞く。
仕事の話を振ったのは純粋に気になったからだったが、視界の端で本多が若干つまらなそうな顔をした。

さしずめ、気を利かせて共通の話題を振れというところだろう。

「いや、今日渡した書類に二三質問があっただけだ。問題ない。それで、何の話をしていたんだ?」
それに「まあ色々だ」と答えて別の話題を振ると、そこからはまたいつも通り、他愛も無い話に花が咲いていく。
本多はチラチラと克哉に視線で協力を求めつつ浮き足立っているのがバレバレなテンションで話し、御堂も時折笑顔さえ見せながらそれに応じている。

上機嫌な恋人を見ながら、克哉は不快気に眉を寄せた。


(全く、御堂も御堂だ)

傍らに自分がいるからとはいえ、他の男相手に無防備な表情を見せすぎる。
普段隙が無く硬質な雰囲気の男が見せる笑顔の破壊力を全く理解していない。

恐らく女性相手なら己の笑みの効果も分かっているのだろうが、克哉に散々執着されているにもかかわらず男に対しては全くノーマークなのだ。


ただでさえ、克哉に抱かれるようになってから御堂の雰囲気は変わった。
特に再会し、恋人として付き合い始めてからは纏う空気も出会う前の比にならないほど柔らかくなった。
何より毎日克哉に愛されて抱かれることに慣れた身体の放つ艶といったら、無自覚に害虫どもを誘っては克哉の頭を痛くする。
注意しろと何度言っても「私を抱きたいと思う奇特な人間なんてお前だけだぞ」と笑って一度として取り合わない。
その鈍さたるや、独占欲の強靭さを自負する克哉をして、一度危険を放置して身をもって自覚させようかと苛立つほどだ。

その時ふと本多の視線に熱を感じて顔を上げると、腹立たしいその視線の先で御堂がぺろりと指を舐めていた。



その瞬間、克哉の中で今夜のプランが確定する。





(本多に制裁。御堂さん、アンタには、教育だ。)





眼鏡の奥の瞳が険しく光った。














「っ、はぁ・・・」
本多の巨体を乱暴にソファへ放って、克哉は額の汗をぬぐった。
後からリビングに入ってきた御堂が呆れた顔でそれを見る。
「飲ませすぎだ。まったく、君は彼の許容量をわかってるはずだろう?」

もちろん計算した上であの後克哉は本多に大量の酒を飲ませた。
彼の計算で行くと、本多は今は酔いつぶれているが、そう待たされることも無く意識を復活させるはずだ。

ほら、という声に振り返ると冷蔵庫から取り出したミネラルウォーターを御堂が差し出している。
ありがたく受け取って、馬鹿でかい男を一人で運んだ労を自分でねぎらってやった。
御堂も手伝おうと言ってきたが無論、断った。
本多に御堂の体温など教えてやる道義は無い。

さて、と次のターゲットを見やると、折りよく御堂が背を向けた。

本多君にも水を用意しておいてやるか等と心地よく神経を逆なでしてくれる。
キッチンへ入った直後に、その身体を捕まえてやった。
「っ、佐伯?」
背後から抱き込んで、しかし直ぐには何も仕掛けない。
訝しげな声を上げる御堂を抱きしめるだけで、待つ。

案の定、純粋に不思議がっていただけの身体は徐々に、淫らな予感を抱いて硬くなった。

見計らって声をかける。


耳に直接吹き込むように、彼の好きな甘いテノールで。


「御堂・・・」
「っ!」


ビクッと腕の中の身体が震えた。
「ふ、感じたのか?」
ねっとりと囁くと勢い良く御堂が振り返って睨んできた。
頬に朱が昇っている。
ニヤ、と笑ってやると鋭い彼は克哉の目論見に気付いてカッと頭にも血を上らせた。
「お前は・・・っ!離せ!何を考えてるんだこんなところで!」
いつの間にかしっかりと抱き込んでいる克哉の腕を外そうと激しく身を捩るが、当然克哉は離さない。
「クッ、ク・・・今更何を純粋ぶってる?何度もココで善がったことがあるくせに」
暴れる御堂の耳元で厭らしげに揶揄してやれば、克哉に従順な身体は鼓膜を揺らされるたびに熱を上げる。
御堂はせめてと口で反抗するが、それがまた克哉の厄介な性癖を刺激するものだから、どうしようもない。
「っ、うるさい!兎に角止めろ!本多がいるだろうっ」
必死に首を捻って睨みつけてくる強気な視線が欲望を煽る。
「止めろ?何をです?まだ何もしてないじゃないですか・・・それとも?耳元でしゃべられるだけで感じちゃったんですか?淫乱だなぁ、御堂さんは」
「わ、かってやってるのは、そっちだろうっ」

以前なら淫乱という単語への反論に気を取られて自分から論点をずらしているところだが、流石に慣れもあるのか引っかからなかった。

頬を紅くして焦りながら佐伯を引き離そうと躍起になる。


その視線がチラチラとリビングへ行くのが気に入らない。
目障りな視線の動きを止めさせようと、佐伯は手で御堂の頤(おとがい)を包み込むようにして無理矢理自分のほうを向かせた。


「っ、さえき?」
「アンタが見るのは、俺だけだ。」
押し殺した声と瞳に宿る感情に気付いたのか、御堂が小さく目を瞠った。

「まさかお前、嫉妬してるのか?本多に」


いかにも“冗談だろう?”という気に障る表情を消したくて、佐伯は唇を塞ぐ。


「んぅっ!ん・・!んんー!」
気分を害しているときの佐伯特有の乱暴なキスに御堂の抵抗がまた始まる。
身体の抵抗は身体で押さえつけ、背けようとする顔は手に力をこめて許さず、不快口付けを強引に続ける。


(なにが、まさか、だ。あんなに分かりやすい態度だったのに)


本多のうざったいほど分かりやすい態度を思い出せば、御堂は分かっていて知らぬ振りをしているのではないかという疑念さえ生まれてきた。

実は御堂も本多が気になっているのではないかとさえ。


馬鹿げているとは思えども沸々と湧き上がる嫉妬心は冷静な判断力も呑み込んで、見る間に大きくなる。


「っ、はぁ・・なにを怒ってるんだ?私は彼に興味はないし本多君も私に興味など・・・」
「あるんだよ」
乱暴な口付けから逃れて呆れたように言う御堂の言葉を遮る。
意図せず、“吐き捨てる”と形容できそうな口調になり、御堂が眉を顰めて佐伯を見た。
「さっき本人から直接聞いた。あいつはアンタが好きなんだそうだ。恋人は居るのかと探りを入れてきたよ・・・当の恋人にな。」
クック、と余り印象の良くない笑い声をあげる佐伯を見て御堂は溜息を付いた。
すんなりとした造りの手がそっと彼の頬に伸ばされる。
御堂に目を戻した佐伯は少し呆れの混ざった、しかし柔らかな視線につかまった。
「まったく、いつも厭味なくらい自信満々かと思えば些細なことで・・・。」

その物言いにムッとして顔を背けようとする佐伯の顔を、頬に置かれた御堂の手がやんわりと引き戻す。

御堂の眼差しは平坦だ。


「いいか、佐伯。大切なのは本多が好きなのは誰かではない。私が好きなのは誰か、だ。私は君が好きだ。重要なのはそこだけだろう?」


御堂は当然の事実とばかりサラリと言い切った。

青い瞳が軽く瞠られる。
薄紫の瞳はそれを静かに見つめるだけ。
するとどうだろう。
佐伯の中で渦巻いていた不毛な澱みがスッと晴れていく。

根拠の無い邪推も嘘のように消えて、御堂を押さえつける佐伯の腕から力が抜けた。


まったく、叶わない、この人には。


気配でそれを感じたのだろう、御堂も僅かに纏っていた緊張感を解いた。
少し間をおいてから二人でフッと息を吐いて軽く笑って、完全に空気がほぐれる。
そのまま御堂はキッチンのカウンターの内側へ歩いていこうとする。

何かつまみを出してワインでもと提案しながら冷蔵庫を開ける姿を見ていた佐伯は何か視線を感じた。


見れば、リビングのソファに放り出された本多がそっと御堂のほうを見つめている。


配置的に、佐伯の立っているカウンターのこちら側はリビングとキッチンを隔てる壁によって死角になるが、今御堂が居るカウンターの内側はリビングから見える。




佐伯はニヤリと笑ってカウンターの内側へと進んだ。




「ん?何か食べたいものがあるのか?」
チーズを見繕っていた御堂が振り向く。
二人きりのときしか見せないその柔らかな面立ちは、一生、自分ひとりのもの。

佐伯は本多に見える角度で、これ見よがしにその唇を奪った。

「んっ・・・!」
救い上げる様にして上向かせた御堂の顔を固定して深く溶かすように熱く唇を愛撫する。
冷蔵庫の扉に手を掛けたまま貪られるがまま口付けられている御堂の手に己の手を重ねて静かにその扉を閉める。
自由になった愛しい腕は誘うように佐伯の背に回された。
「ふ・・ぅ、んぅ・・・ぁ、は・・・んぁ・・・っ」
先ほどの奪うような、縛るようなそれではなく・・・甘く熱く狂おしげに。
徐々に熱さを増す口内を余すところ無く愛撫して、絡んでは逃げる蠱惑的な舌を捕らえて吸い上げてそして逃がして、また絡め取る。
甘い疼きを感じているだろう柳腰を抱いて、カウンターへと押し付ける。
今度は抵抗無く、熱っぽい身体はそこへ縫い付けられた。
御堂の腕が佐伯の首筋に絡む。

腰から手を下ろして張りのある尻を弄ると、すらりと長い脚が淫らがましく佐伯の脚へと巻きつけられた。

「んっ・・ぁ・ふ・・・さぇき・・・・」
紅色に染まった唇から唾液がつぅと滴り落ちる。
オレンジ色のダウンライトに仄暗く照らされた白い頬に浮く鮮やかな血色と、淫らな涙を含ませたアメジストの瞳が静かに佐伯の欲を煽る。

別の視線を感じながら、佐伯は御堂のベルトを抜き取った。
御堂は本多のことを忘れ去ったのか、他人が居る家で情事に及ぼうとしているのに抗う様子が無い。

御堂の理性を更に蕩けさせるよう口付けを深めながら佐伯は人の悪い笑みを浮かべた。


抗わないなら抗わないだけいい。



(その分、あの身の程知らずが受けるダメージは増えるからな・・・)



口付けに溺れる御堂からスラックスを抜き去る。
闇と溶け合うライトに浮かび上がる白い脚が情欲に染まる目に眩しい。
男を誘う曲線で作り上げられた脚の起点は既に熱を帯びて硬かった。
「キスだけでもうこんなにしてたのか・・・?やらしいな、御堂?」
キスを強請る唇から逃げて淡く染まった耳を食みながら彼の好きな低音で囁く。

卑猥な期待に高ぶる肌はそれだけでザワついて、ストイックな物腰に隠した淫乱な性を少しずつ露わにし始める。

そのまま芳(かぐわ)しい首筋に吸い付けば悩ましげな声が上がった。

ジャケットを脱がせようと身体に手を這わせながらそれを押しやると少し背が浮いてそれを手伝う。
同時に御堂の手が伸びてきて、佐伯のネクタイを抜き去った。
身体のラインへ吸い付くように作られたベストを焦らすように脱がすと、御堂は佐伯のジャケットを対照的な余裕の無さで脱がせ、床へと落とした。


性急過ぎる行為を嫌うくせに焦らされるのには滅法弱い。


もっと焦らして苛めてもよかったが、この調子なら今日は意地悪をしなくとも甘い声で強請るだろうと踏んで、
佐伯は解いたネクタイとシャツを引っ掛けさせたまま御堂の肌へと手を這わせた。









「んっ、ああっ、あ・・っ、ふ、は、さ、ぇき・・・っ」


響く甘い声。

淫らな水音。

衣擦れと、肉のぶつかる音に、二人分の荒い息。


少し離れたキッチンから、しかしダイレクトに聞こえてくるそれらの音に・・・ソファの上で本多は呻いた。


酔いつぶれて、それでも酔いつぶれきらずに目を開けた先、キッチンのカウンター内にいる御堂を盗み見ていたら、いつのまにか始まった、彼と親友の情事。
声を上げそうになるのを堪えて固唾を呑んで見つめれば、御堂は親友の愛撫を何の抵抗も無く受け入れ、淫らな行為に耽っていって。

そこで本多は漸く気付いたのだ。


己の取った行動の致命的な間違いに。




親友こそ、御堂の恋人で。
自分は恋人に対して御堂への恋心を告白するという阿呆の極みと言うべきことをしたのだと。




恐らくは佐伯が本多に見せ付けるために始めたのだろう事は容易に想像がついた。




だがそれでも。

想像しか出来なかった御堂の痴態が、本多をどうしようもなく高ぶらせる。




視線の先で御堂はキッチンのカウンターにうつ伏せて佐伯を受け入れ、突き上げられるまま喘いでいる。
暖色のライトに浮かび上がる細い腰が淫らにうねり、しなやかな白い背が使い込まれた弓の如く扇情的な曲線を描く。
と、佐伯が御堂の身体から猛った肉棒を引き抜いた。
「あ、やぁっ・・・!」
途端に名残惜しげな声を上げて彼を振り仰いだ御堂の頬に軽いキスをして、佐伯はその身体を仰向けに変える。
そうしてもう一度、奥深くまで突き入れた。
「ああああっ!!」
快感だけを訴える甘美な悲鳴が迸る。

本多は思わず背を丸めた。

それでも外せない視線の先で、御堂がもう逃がすまいとでも言うように形のいい脚を佐伯の腰へと巻きつける。
前傾した佐伯の背にも白い手がしがみ付き、揺すられるがまま、突き上げられるがまま、快感を享受する。
「んぅっ、あ、あぁっ・・・もっ、ああっっ、も、・・・っと・・・・!」

何度か夢に見た淫らな姿は、しかし、妄想でしかないそれよりも数段卑猥で扇情的で、欲望を燃え上がらせる。

凛と硬質な普段の彼を思い描くとまた欲が増幅する。




それを引き出せるのは佐伯だけで、本多が彼を手に入れる機会は永遠に来ないだろうと思い知った。


だが、今はそれよりも、目先の欲に意識が集中する。




シャツを腕に通しただけの御堂のからだが跳ね、撓り、うねる。


白い肌は汗のヴェールを纏って重く光り、見る影も無く欲望に崩れた表情は只ひたすらに男を煽る。





本多の手は自然、下へと動く。





「ひぅっ、あっ・・やぁっ、ふか、ぃ・・・っ、あっ、あああ!」





目を閉じれば視界に広がるのは御堂の痴態だけ。

声にあわせて腰が揺れ、己の欲を握った手が上下する。


佐伯と自分を摩り替えて本多は欲に耽った。




それを察した佐伯が彼のほうを見て口角を引き上げているのに気付かずに。




佐伯は絶頂へと御堂を追い上げながら囁いた。
「名前を呼んで・・・」
それは本多を夢から覚めさせる破壊の呪文。

コクコクと頷く御堂の鋭敏な一転を抉るように突き上げる。


御堂が悲鳴のような嬌声を上げた。



「ひああぁっ!も、イくっ・・・イくぅ、かつやぁっ・・・!!」




「っ、ぅ・・・!」

夢想に響き渡った残酷な嬌声に本多は我に返り、虚しく吐精した。



呆然と目を見開いた本多にほくそ笑んでから佐伯は外野を置いて行為に没頭する。
踊る淫らな身体を押さえつけ、無意識に逃げるのを腰を掴んで引き戻して、奥深く突き上げる。
「御堂ッ、御堂・・・っ」
重なり合った肌が汗で滑り、腰を捕らえる御堂の脚へ力がこもる。
「もっ、あっ・・だめ、だ、っ、さえき・・・!」
「いいぞ、イけ・・・御堂っ・・・」
言いざま、カウンターに乗った御堂の身体を僅かに摺り落とし、奥の奥まで性器を押し入れた。

「あっ、ああああ・・・・!!!」
「っ、く・・・!」

脳天まで貫く快感に御堂が蜜を吹き上げた。
搾り取るような締め付けに強請られるまま、佐伯も欲望を奥へと叩きつける。
注ぎ終わるまで、ぐったりとした御堂の唇を優しく味わった。

御堂は薄く微笑んで、意識を飛ばす。

朝起きて本多がいたことを思い出したら怒られるだろうなと思いながら、そっと身体を離して軽くその身体をぬぐった。



そしてそぉっと視界の端で動いた影に邪悪な笑みを浮かべた。



その影が向かうのは恐らくトイレだろう。


朝は無言でプレッシャーをかけて、御堂の居ないときに叩き潰しておこうと計画を立てる。






「俺の御堂に色目を使った代償はこれくらいではすまないからな・・・覚悟して置けよ、本多・・・・」









トイレで溜息をつく本多の背筋に、この瞬間悪寒が走ったとか。














攻防戦という名の一方的な試合展開でしたw
壁紙のトランプは佐伯の持ち札・・・ロイヤルストレートフラッシュwww本多に勝ち目なし。ごめん、本多ww
久々に書いたエロですが、今回は喘ぎ声ではなくト書きでエロさをだそうと頑張ってみました。結果はしらない(オイ
というかメガミド自体が久しぶりな気が・・・きっと気のせいですよNE!!・・・・すみません、頑張ります。