「んっ、んぅ・・・っ、は、ぁ、・・・っ」

会議室の机の上で御堂はあられもない姿を晒していた。

肌に纏っているのは辛うじて腕に引っかかったシャツ一枚。
他には何もなく、ジャケットもベストもスラックスも下着も、靴下さえ当の昔に剥ぎ取られていた。
すらりと長い脚は大きく開かれて机の上に載せられ、露わにされた股間に大隈が顔を埋めている。

節張った指が、立ち上がった御堂の性器を扱き、他方の指は乳首を捏ね回し、そして唇は睾丸から秘孔を繋ぐ会陰に吸い付いて。
大隈の舌が会陰の括れを舐め、吸い上げるたびに御堂は背を撓らせ甘い声を上げていた。
「ぃっ、・・・アッ、くぅ・・・ぅんっ」
クチュ、ジュッと淫らな音が、流れる映像の音声の空白を縫って耳を犯す。
拒むことも出来ない手は空しく机を滑るだけ。
「いやらしい液が流れてくるよ、御堂くん」
唾液で濡れそぼったそこに先走りが伝い落ちたのを感じた大隈が邪な笑いを含んだ声で言う。
ちらりと視線を上げれば、脚を大きく開いて身体を強張らせながら耐える御堂の卑猥な姿が眼に入る。

何を否定したいのか、首が弱々しく左右に振られた。

切なげに寄せられた眉。
涙の浮かんだ瞳と、快感に紅く染まった目元。
甘い喘ぎを漏らす唇。

もっと啼かせようと大隈は先走りを舐め取るように、会陰から睾丸を伝って亀頭まで一気に舐め上げた。
しなやかな背がぐぅと撓る。
「ひ、ぁっっ!!」
悲鳴のような嬌声が響く。


ドアが開いたのは、丁度その時だった。



「相変わらずいい声ですねぇ、御堂さん」



鼓膜を打った声に御堂の目が限界まで開く。
ドアの前に立つ人物に顔を向けたときには既にその瞳は恐怖に染まっていた。

ニヤリ、と男の唇が釣りあがる。


「っ・・・き、さま・・っ」


それを認識した途端、怯えを走らせていた目に憎悪が宿る。
罵声は屈辱と快楽に震え、掠れて、潤んだ瞳で睨み付けてくる様も嗜虐心を煽るばかりだというのに。


御堂は何か言おうとして、しかし大隈に性器を吸い上げられて叶わなかった。
「ぃあぁぁっ・・・!!」
開いた口から阻まれることなく嬌声が溢れ出る。
ガクンと揺れた身体が感じた快感の大きさを物語った。

「アンタは本当に浅ましい人だ・・・上司に犯されてそんなに悦んで・・・恥ずかしくないんですか?」

御堂が気を散らすのが嫌だったのか間断なく責め始めた大隈の動きに翻弄されて、ゆっくりと歩み寄る克哉から注意が逸れる。
克哉は手近な椅子に腰掛け、他人に陵辱されて身悶える御堂を鑑賞し始める。
御堂のモノはダラダラと先走りを漏らし続けて、煌々と灯る蛍光灯にネットリとした淫猥な光を返している。
大隈に会陰を吸い上げられるたび、跳ねる身体に合わせて立ち上がったそれも揺れた。
「あっ、は・・っ、く、ぁあ・・・・っ」
御堂の喘ぎ声が切羽詰ったものになってくる。

限界が近いのか。
克哉は片眉を軽く上げて口許に笑みを刷いた。

「専務」
徐に立ち上がり、大隈の耳元に何事か囁く。
大隈は頷いて御堂から身体を離した。
「っ・・・」
急に放り出され、御堂が息をつめる。
克哉を見上げる瞳は不安げだが、どこか不満げでもあった。
絶頂寸前の身体をつぃと指でなぞってやる。
「んッ・・・」
思ったとおり、感じすぎるほど感じやすくなっているようだ。

「股間を舐められるの、そんなに気持ちよかったですか?」

耳元に囁く。
息を呑む音がして、気分がよくなる。

「やっぱり、俺じゃなくても、男に犯されるなら誰でも良いんじゃないですか」


耳に触れるか触れないか、絶妙な位置から息を吹き込むようにして囁けば、克哉の指は何もしていないというのに御堂の身体が微かに震える。


声だけで反応する自身に、御堂は眩暈がした。
ギュ、と目を閉じるが、悪魔のような美声が聞こえなくなるわけはない。


「淫乱な御堂さん。今日は俺と専務が、たっぷりと喜ばせてさしあげますよ・・・貪欲なあなたは2人相手では少なすぎるというかもしれませんが」


嘲笑うように辱めの言葉を吐く克哉の視界を何かが横切った。
捕まえてみれば、御堂の手だ。

殴ろうとしたらしい。

一度口を開いて、しかし違う言葉を思いつきニヤリと笑う。
邪悪なそれを見た御堂の頬が僅かに引き攣った。

「この前オリーブオイルの瓶で殴ろうとしてお仕置きされたのに、懲りないんですねぇ。
 あぁ、それとも、またお仕置きされるのを期待したんですか?イケナイ人だ・・・」
「っ、だまれ・・・っ」

週末、押しかけた御堂の家で抱いてやったときのことを彼も思い出したのだろう。
快楽の熱で桜色に染まっていた頬が赤みを増す。
ラプソティ・ローズのような鮮やかな薄紅色は御堂の白い肌に艶やかに映え、欲望を煽った。
克哉の背をゾクリと痺れが走り抜ける。
「すみません、少しおしゃべりがすぎましたね・・・あなたのココはもう、こんなになってるっていうのに」

いい終わると同時に、御堂の身体を引っ張るようにして机から立たせ、脚を払って床に倒した。

「!?」
突然のそれに御堂は反応できない。
意識が追いつく前に、組み敷いた身体をひっくり返して四つん這いの格好をさせた。
「お待たせしました、専務」
大隈がその言葉を聞いて御堂の後ろに屈みこむ。
引き締まった尻を掴まれた彼が鋭く息を呑んだ。

「っ、やめ・・・っ」

咄嗟に振り返ろうとしたが、前から伸びてきた手に顎を掴まれて強引に正面に戻される。

「そっちを向く必要はない。アンタは俺を勃たせるんだ。」

残忍な声で言った克哉は椅子に座り、御堂の前に股間を晒した。
御堂の顔が屈辱で歪む。
「きさ、ま・・・誰が、そんな、こ・っ、ぁアッ!!」
いい終える前に、嬌声に変わった。

大隈が尻を割り開いて中心の窄まりを舐め上げたからだ。

時折性器から溢れる先走りを吸い上げて舌でそこへ塗りつけながら執拗に刺激し始める。
「ぃっ、あっ・・やめっ・・・んぅっ」
御堂はカーペット張りの床に縋りつくようにして身悶えた。
指で適当に慣らされたことしかないそこを弄られる刺激に耐えられないのだろう。
克哉は薄く笑うと、御堂の前髪に指を絡め乱暴に後ろに引くことで上を向かせた。
「っ」
「ほら、咥えろ」
御堂の上体を抱え上げて膝に縋りつくような形にさせ、頬に膨らみかけた股間を押し付ける。
「っ、く・・・ぅ」

離れたくても、秘孔への刺激を耐えようとすれば克哉の両膝に縋るしかない。
顔を背けることしかできず、動かせる限界はすぐにくる。

「聞こえないのか。・・・モニターが見えるだろう?」
髪を掴むことで、逃れようとする顔を固定し身を屈めて囁く。
会議室中のモニターは壁に設置された大きなものから各デスクの小モニターまで全てが、克哉に強姦される御堂の録画映像を流している。
御堂の顔が苦痛に歪んだ。


「アンタに逆らう権利なんてないんだよ。アンタは俺の言う通りに、動くしかないんだ。」


形の良い唇がギュ、と噛み締められる。
その耳元にもう一度囁く。

「わかったら、俺の性器を咥えろ・・・御堂」

大隈から受ける刺激にあがりそうになる声をかみ殺しながら、震える指が克哉のベルトに掛かる。



そう、それでいい。
お前は俺のものだ。



奥の口の襞を嬲るように舐められ唯でさえ震えでぎこちなくなっている指先を何度も止めながら、御堂は苦労して克哉のベルトを外した。
前を寛げ下着を下げると、少し硬くなったそれが現れる。
生々しい色のそれに、御堂は怯むように唾を飲み込んだ。

「ほら、やれよ」

この上ない充足感に満たされながら、躊躇う御堂へ克哉が冷たく言い放つ。
御堂は強張る指を添え怖ず怖ずと口を開いて克哉のモノを口に含んだ。
「んっ、ぅ・・・」
眉を顰めながら、恐る恐る口に含んだそれに舌を這わせる御堂は扇情的で。

硬質の美貌に肉色の男根は余りにも不似合いで猥雑だ。

佐伯は口角を上げると再び黒髪に指を差し入れる。
優しいとも取れるその動きに御堂が一瞬視線を上げた。
「良い子な御堂さんにご褒美をあげましょうか」
揶揄するような言葉。
御堂の頬が引き攣るのと、克哉が大隈に目配せするのは同時だった。

下卑た笑みを浮かべた大隈が、唾液にぐちょぐちょになった御堂の窄まりに太い指を突きたてる。

「んっ、んぐぅ・・・!!」

衝撃で思わず克哉のそれから口を離しそうになるのを、後頭部を押さえつけて阻止する。
御堂から苦しそうな悲鳴が上がった。
根元まで突き入れられた指が配慮の欠片もなく体内で動き、御堂は異物感と襲ってくる別の刺激を耐えようと克哉の膝に手繰りついて身を震わせる。
その間も克哉は御堂の頭から手を離そうとはせず、あまりの苦痛で藤色の瞳からボロボロと涙が零れ落ちた。
「ふ、ぐ・っ、ぅ、っ、んぅ・・っ、くぅ・・・」
内部をかき回す指が二本に増え、御堂は口淫に意識など回せなくなる。
克哉が頭を抑えて性器を突きこむに任せ、御堂は口を蹂躙されるがまま涙と唾液を零し続けた。
当に己の肉棒でもって高貴な雰囲気さえ纏う顔を穢すのはこの上もない興奮を齎す。

御堂は余りの苦しさに嘔吐(えず)きながら、悪夢のような責め苦が一刻も早く終わることを祈るしかなかった。


だがその祈りすら、裏切られる。
大隈の指が前立腺を探り当てたのだ。


「ん、くぅっっ・・・!!」


ビクッと御堂の背が震え、肉棒に埋め尽くされた口から苦しげながらも明らかに甘さを含んだ声が上がる。
克哉も大隈も共に似たような笑みを浮かべる。
指は三本に増え、容赦なくそこを刺激し始め、御堂に快楽を与えだす。

克哉が手を離すと肉棒から逃れた御堂は克哉の股間に顔を埋めて身悶えた。


自然それは、勃起しはじめた克哉のそれに頬を擦り付けるような動作になる。


「浅ましい人だなぁ、御堂さんは・・・男の性器に顔を擦り付けて善がるなんて。」


御堂は刺激が強すぎて身体を動かせないだけだ。
だが否定しようにも口から零れ出るのは喘ぎ声だけ。
そして息をつくのも許さず後ろを刺激され、顔を動かすこともできない。
「やぁっ・・あっ、くぅ・、ふ、あぁっ!!」
快楽に溶け始めた瞳から涙を、閉じることも出来ない唇から喘ぎ声と唾液を流しながら身をくねらせる御堂の姿は官能的で。
なき濡れた頬には克哉のモノから滲んだ透明な粘液も彩を添え、とてつもなく淫らだ。
苦痛に萎えかけていた彼の性器も腹に付くほど立ち上がってきている。

もともと絶頂の寸前まで高められていた身体だ。
最も強い性感帯を抑えられれば、上り詰めるのにそう時間は掛からなかった。

「上の口がお留守だぞ、御堂さん」
克哉は甘く囁いただけだ。

しかしそれだけで御堂は素直に肉棒をしゃぶり始めた。

もう何を考える力も残っていないのだろう。

「んっ、ふ・・っ・・・んく、ぁ・んんぅ・・・っ」
体内を複数の指に掻き回されて走る堪らない快感に細い腰が揺れる。
一方の男の股間に顔を埋めて性器を咥えながら他方の男の指に反応して腰を振る御堂は理性すら手放したようだ。
快感を貪ろうとするようなその動きは卑猥で、魅惑的だ。
「んっ、っ、は、んぅう!」
やがてビクビクと震えだすその身体が絶頂の近いことを伝える。
克哉は「指だけで」と大隈に指示したが、御堂は最早何を聞ける状態でもなく、ひたすら快感に耐えながら克哉のモノを舐めしゃぶった。

大隈が前立腺を抉るように指を動かした瞬間。
克哉が御堂の髪を掴んで性器から顔を引き剥がした。


「っ、あぁぁぁ・・・!!」


解放された口から甘い悲鳴が迸る。
ぐぅと背が撓り、張り詰めた性器から白濁の液体がカーペットへと撒き散らされた。

克哉の手が離れ御堂の身体がガクリと床へ崩れ落ちる。

「ぁっ、はぁ・・はぁ・・・っ、」

椅子から降りた克哉が息を喘がせる御堂の耳もとで笑う。


「男のペニスをしゃぶりながら指をつっこまれてイくなんて・・・御堂部長は本当に恥ずかしい身体をお持ちですね。」


御堂には反論する気力もない。
ぐったりとなった彼の横で克哉と大隈が位置を入れ替えた。
2人の男に会議室で犯されるという異常なシチュエーションが元々感じやすい身体を敏感にしたのか、御堂からはまだ濃厚な快楽の余韻が退かないようだ。
荒い息に肩を上下させながら床に倒れ微かに身体を震わせている。
その御堂の腰を克哉は再び抱え上げ、先ほどのように這わせた。
「疲れるにはまだ早い」

されるがままの御堂にそう囁いた瞬間、克哉は欠片の配慮も見せずに、いきり立った性器を彼の中へ突き刺した。


「ヒッ――――!!」


覚醒したかのように双眸が見開かれ、力なく床に沿わされていた身体が弓のように撓る。
指三本で慣らされたとはいえ内壁は抵抗する。
締め出そうとするそこを克哉は強引に抉じ開け、一気に根元まで押し込んだ。
「ひっ、く・・っ、ぅ、はっ・・・」
身体を硬直させる御堂に構わず、細い腰を掴んで内部を探り出す。

「締め付けすぎですよ、御堂さん。喜んでもらえるのは、嬉しいんですがね・・・っ」

言いざま、埋め込んだ肉棒を大きく動かす。
「っ、う・・・ッッ」
御堂が床に爪を立て、硬直した身体を震わせた。
だが犯されることを覚えた身体は抵抗しつづける心を裏切って、拒絶よりも受容を選んでしまう。

克哉が動きを繰り返すたび、御堂の身体はそこから快楽を拾いだす。

「ぃ、や・・っ、やめ、ろ・・・っ」


切れ切れに吐き出されたのは克哉への抗いなのか、自分の身体への懇願なのか、御堂自身にも分からなかった。


蒼褪めた頬に赤みが戻り藤色の瞳に快楽の熱が混ざってくる。
克哉はそれを見て満足げに笑い、前立腺を的確に刺激するよう腰の動きを変えた。

「や、あぁっ!んっ、ぁ、ッッ」


亀頭で抉るようにそこを責められた瞬間御堂の唇から零れた声は明らかに先ほどまでとは違う甘さを含んでいた。








「んんっ、ふ、っっ、くぅ・・・ぁっんぅう!」

会議室に御堂のくぐもった喘ぎ声が響く。
床に這わされた御堂は後ろを克哉の、前を大隈のモノで犯されている。

快楽に歪む白皙の美貌に溢れ続ける唾液で濡れた唇。

そこに肉棒を突き入れて蹂躙するのは、高貴なものを穢す倒錯的な高揚感を生む。

大隈は紫苑の艶をもつ黒髪を押さえつけ御堂を微塵も気遣うことなく強制的な口淫を続けた。
「んっ、く・・っ、ぅ・・は、んぁっ!」
それでも、御堂から漏れる呻き声は明らかに甘い。
それに例え大隈の手に篭められた力が弱くとも御堂はされるがままになるしかないだろう。

感じる点を狙って蹂躙する克哉の動きから感じる狂おしいほどの快楽で、彼の身体はもう激しい淫楽から逃れる術を持っていなかった。

長い指で細い腰を掴んだ克哉が思い切り奥を突き上げる。
「んんぅ!!」
衝撃で御堂の身体が跳ねるように反応し、大隈のモノに歯がぶつかった。
「っ、う・・・!」
呻き声とともに大隈が達する。

精液を撒き散らすそれを御堂の口から引き抜けば、端麗な顔が白濁の粘液で卑猥に彩られた。
快感で瞳を潤ませ目元と頬を紅潮させた淫らがましい表情にそのデコレーションは比類なく蠱惑的で、大隈は嘆息するように言った。

「いい顔だ・・・御堂くん」

克哉がそれを聞いて、腰の動きを止めぬまま笑う。
「へぇ・・そんなに良い表情なんですか?御堂さん、俺にも見せてくださいよ」
窒息しそうな責め苦から自由になった御堂は咽るばかりで返事も出来ない。
嬌声を上げさせようと克哉は咳が収まるのを待って一旦ギリギリまで性器を抜き、亀頭が抜けきる直前で最奥まで突き刺した。
ぐん、と御堂の背が撓る。

「ひぁあああっ・・・!!」

性感を刺激され続けていた身体は脳天を突き刺すような快感を覚え、緩みきっていた唇から官能的な悲鳴が惜しげもなく響いた。
同時に、見開かれた瞳から涙が散る。
耐えることもできないほど溶かされた御堂の様子は見ているだけでも性感を煽る。
「いやらしい顔だ・・・佐伯くんにも見てもらうといい」
大隈はそう言ってその場を離れた。
何をするか察した克哉が愉快そうに笑う。

「専務が貴方の善がる顔、見せてくれるそうですよ。どうせなら、もっと良いもの、見せてあげましょうね。」

克哉の腕が御堂の腰と胸に回る。


何をされるのか御堂が認識するよりはるかに早く、克哉はその身体を自分のほうへ引き起こした。

同時に自分も床に腰を下ろせば、座った克哉の上に繋がったまま御堂が座した格好になる。


「や、あぁっ・・・!」
己の重さで克哉のモノの先端がいままで届いていなかった奥まで食い込み、御堂が仰け反った。
自然、克哉の肩に後頭部を擦り付ける形になり、淫らな表情を蹂躙者に晒すことになる。
しかし大隈や克哉が意図したのはそれではない。
大隈が向かった先はメインPC。

彼が最後のキーを押した瞬間、部屋中のスクリーンに映る映像が切り替わった。


過去の陵辱シーンではなく、いまこの瞬間の陵辱シーンに。


「あぁ・・・確かに凄い格好ですねぇ御堂さん・・・・ここも、そこも、あそこも、べちょべちょじゃないですか・・・」


嘲笑するように言い、克哉は御堂の顎を掴んで正面を向けた。
薄っすらと目を開けた御堂の視界に、克哉の上に据えられ後ろから犯される自分を正面から捉えた映像が飛び込む。

「ひっ・・・!」

息を呑んだ御堂の喉が引き攣るような音を立て、夕闇色の瞳が大きく瞠られる。


正面の大きなスクリーンに映された己の姿。



大きく脚を開かされた格好を取らされ、立ち上がった性器も繋がった箇所も鮮明に見えてしまう。

精液が滴り落ちる顔、己の放ったそれがこびりつく腹、
とめどなく透明な粘液を溢れさせる立ち上がりきったペニスに、怒張した男のモノをぎっちりと咥えこんだ肛門。



目を逸らそうとすると後ろから伸びた手が有無を言わせぬ強さで顎を掴んで固定してくる。
見たくなくてきつく閉じた瞳から涙が零れた。
当然、その様子も、会議室のカメラが捉えてモニターに映し出す。
「ちゃんと見なきゃ駄目ですよ、御堂さん」

克哉は意地悪く笑うと御堂の腰を僅かに持ち上げ、己の腰を突き出しながらそれを落とした。

「あぁぁぁっ!!」
襲う快感に瞳がこじ開けられる。
映ったのは浅ましく身悶える己の姿。
「いやっ、や、やめ・・っ、ぁっ、やぁあっ・・・」
もう一度目を閉じようとした御堂の性器を大隈が飲み込んだ。
強く吸い上げられ、目を閉じるどころではなくなる。

体中が快楽の奴隷の如くその海に投げ出される。

「あっ、あああっ・・・っ、や、アッ・・・・!!!」


後ろを突き上げる肉棒に、既に悶え狂いそうなのに。


プツンと、御堂のどこかで理性の切れる音がした。



最後の砦が決壊する。
拒むものを失った身体が絶頂へと一気に駆け上がった。



「ぃ、あっっ、やっ・・・―――ッッ!!!」



迸る熱い液体は大隈の口内に消える。
搾り取るような締め付けに応えるように、身体の奥にも別の精液が叩きつけられた。
御堂の身体からガックリと力が抜ける。
克哉の胸へ完全に身体を預ける格好で悩ましげに息を荒げる御堂を、しかし解放する気など陵辱者にはなかった。

「すごい締め付けだったぞ・・・やっぱり、無理矢理犯られてビデオに取られんの、好きなんだなアンタ。」

耳元で笑う克哉の言葉を否定するように御堂が弱々しく首を振る。

「嘘をつくな・・・アンタのナカ、熱くてドロドロに溶けきってるぞ?ほら・・・」
まだ萎えきらないモノが御堂の中を軽くかき回すと、中に放たれた精液と前から伝った体液がグチュグチュと淫靡な音を立てた。
「んっ、あ・・っ、やめっ」
達したばかりの身体は過剰なほどに敏感だ。
御堂はたったそれだけの動きで身を震わせる。

そして克哉の言うとおり快楽に蕩けきって熱を上げた肉壁は埋め込まれたモノを離すまいとでもいうようにそれへ絡みつく。

「くくっ・・・こっちのお口はお強請りが上手ですねぇ・・俺のをギッチリ咥えこんでますよ?」

身体の反応に、御堂は眩暈がした。


そして直接吹き込まれる残忍な美声に脳まで犯されているような気分にされる。


振り払うように首を振った。
「ち、がっ・・ちがぅ・・・っ」
「違わないさ。そうだ、専務、御堂さんにココ、見せてあげましょうか」
大隈はその一言で何をするか察したようだ。
克哉にもたれかかっていた御堂の身体を自分のほうへ引き寄せる。

その拍子に入れたままだった克哉のモノがずるりと抜け、御堂は思わず大隈の首に腕を絡めて縋りついた。

「あぁぁ、ん!」

肉厚の唇が満足げに笑う。
御堂はそんなことに頓着できる状態ではないのか、大隈の肩口に顔を埋めて荒い息を繰り返している。
力の抜けた腰を克哉が抱え上げても抵抗を思いつきもしないようだ。
克哉はそのまま、性器を抜かれてぽっかりと穴を開けたままの秘孔がスクリーンに映るよう角度を調整する。
投影されたそれを見た大隈と克哉の喉が鳴った。
「ほら、見ろ御堂くん・・・綺麗だぞ・・」
囁かれ、思わず目を開けた御堂は大隈の肩越しに見えるスクリーンの一つに映ったものに目を見開いた。


克哉の指に割り広げられた白い双丘の間で口を広げたそこはこの上なく淫靡な紅色で。

前から伝った自分の精液と大隈の唾液でヌメヌメと光りながらヒクヒクと卑猥に蠢き、穴からは注がれた白濁の粘液をトロリと零している。


「あ・・ぁ・・・・っ」
悲鳴を上げる心とは裏腹に、それを見た御堂の身体は更に熱を帯びた。
ヒクンと性器が反応する。
克哉はそれを見て愉快そうに笑う。

「陵辱されてる自分を見て、興奮してるんですか?なら、目を閉じないで下さいよ?」

言うが早いか、佐伯の指が三本纏めて突っ込まれた。
「アッ、あぁっ・・っ、っ・・んぅ・・はぁあん!」
大隈に縋りついて御堂が喘ぐ。

細い腰が無意識に揺れた。


「いやらしいなぁ、御堂さん・・・男2人に犯されてビデオを取られてそれを見ながら善がりまくるなんて・・・
 知ってます?あなた見たいな人を、変態って、いうんですよ?」


御堂の善い所を狙って指をバラバラと動かす。
指に絡みつく粘液を内壁に塗りたくるようにすれば、穴から白濁の液体が次々に零れて卑猥な水音で三人の性感を煽る。
「やっ・・ぁっ、あ・・・、ちがっ・・・やめ・・あぁぁっ!」
必死で否定の言葉を繰り返す御堂だが、ぐずぐずにされた肉壁を抉られ途端に甘い悲鳴を上げる。

それでも首を振る強情さはやはり克哉の嗜虐心を煽るのだ。


もっとも、快楽から逃れたくて首を振っているだけかもしれないが。


「相変わらず、御堂さんの上の口は嘘ばかりですねぇ・・・ちゃんとお強請り出来るようにしてあげましょうか、専務」
人の悪い顔で言う克哉に大隈もにやりと笑って応じる。
「それが良さそうだな・・・御堂くん、君がこんなに嘘つきだとは知らなかったよ。教育が、必要だろうね。」
欲望を滾らせた眼を至近に見て、御堂は漸く、自分の上半身を押さえる人物から逃れようというのを思いつく。
だが余りにも遅い。

御堂が僅かに身体を離した瞬間、出来た隙間を利用して、ふくりと紅く立ち上がった胸の果実に大隈は吸い付いた。
同時に克哉が指の動きを再開する。

「あぁぁあっ!やっ、アァッ・・だめっ、やぁぁあ・・・・っっ」

左を指の腹で捏ね回し摘み潰され、右はジュルと音を立てて強く吸われては舐めしゃぶられる。
体内を陵辱する長い指の動きが全身に齎す快楽を胸の刺激が煽って、御堂は背を仰け反らせてビクビクと震えた。
その動きは大隈に胸を突き出すようなもので。
強請るようなその動作に煽られた大隈が責める手を強める。
「アッ、アッ、ふ、ああぁっ、んっ・・あぁっ!」

もう嬌声を噛み殺すことに意識をまわす余裕などない。
淫楽に翻弄される御堂の腰が克哉の指を誘うように揺れ、更に上の快楽を求め始めるのに時間は掛からなかった。

「や、あぁっ・・・はっ、っ・・・あっ、ふ・・あぁん・・!」

匂い立つような色香を放ちながら御堂が啼き散らす。


情欲に解けた妖艶な瞳が強請るように克哉を振り返った。


足りないと訴えている。

指なんかでは足りない、と。



媚びるような、縋るようなその目つきが、克哉の背中にゾクリと快感を走らせる。



「どうして欲しい?御堂」

唾液で濡れそぼった唇が微かに開閉する。
二度目に、声が漏れた。




「い、れ・・て、ほし・・・ぃ・・・・っ」




御堂がはじめて口にした強請り。

克哉の征服欲はこれ以上ないほど満たされた。




そうだ、お前はそうやって、俺をほしがればいいんだ。


欲しがった分だけくれてやる。

何もかも投げ出して俺に身を委ねろ。




俺のところまで、堕ちて来い。




克哉は猛りきった性器を一気に突きこんだ。

「あぁぁぁあああっ・・・!!」

押し出されるように御堂が吐精する。


だが身体は熱を下げることなく快楽を貪り続ける。
克哉の動きに合わせて腰が揺れ、大隈の愛撫に歓喜の声が応える。





快楽に溺れだした御堂の理性を呼び起こす朝の光の訪れは、まだ、遠い。











全編フルエロ(爆)ワードで11ページ半も・・・orz
手持ちの眼鏡が某Rから貰ったものだったらまだ言い訳もつくのに・・・と嘆く今日この頃。